春があっという間に過ぎ、夏の暑さが早まっていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。本稿では私が所属している「たまの要約筆記サークル」の活動を一部ではありますがご紹介したいと思います。
当サークルは2002年(平成15年)に創設され。今年で22年目を迎えました。当初の人数は17人で男性会員もいたそうです。現在は三十代から八十代の女性のみで、休会中の人を含めた18人がサークル員として活動しています。要約筆記は手話を勉強されていない人や中途失聴の人だけでなく、老若男女が情報保障を得やすい方法だと言えます。しかし、要約筆記についての知名度は手話に比べると高いは言い難いのではないでしょうか。そのことを課題と捉え「要約筆記とは何かということを広く社会に知ってもらうこと」と「要約筆記の活動に関わってくださる人を増やしたい」との思いを実現するにはどうすればよいのかとサークル内にて意見交換し、出てきたのが「要約筆記無料体験会」の開催案でした。話し合いを深めていった結果、年間2回の開催を実施することが決まりました。チラシ作成をはじめ、配布先の分担、当日の当番、内容についての検討など入念な計画を立てリハーサルも行い、参加して頂いた人たちにはアンケート記入の協力もお願いし、反省点を次に向けて繋いでいくという作業に取り組むこととなりました。
そして、市内のショッピングセンター内にある玉野市立図書館と併設されている玉野市中央公民館の一室にて令和4年度から「要約筆記無料体験会」として始めています。昨年度は7月9日と7月23日に開催。開催前には山陽新聞社からの取材を受け令和4年6月9日の新聞紙面22面「備前欄」に掲載されました。試行錯誤しながらこの体験会を開催しました。要約筆記に興味をもって下さり、毎年開催されている玉野市主催の「要約筆記奉仕員養成講座」を受講された人もいらっしゃいます。受講修了者には当サークルに会員として入会していただいています。このように当サークルは仲間同士で議論も交わしながらひとり一人が要約筆記に対し熱意をもって取り組んでいる集団だと胸を張って言えます。
最後に、今年度も「要約筆記無料体験会」を7月と冬の時期に開催予定です。この体験会を通じて社会参加の支援を文字で行う要約筆記の存在を多くの人たちに知っていただき、利用してみようという難聴者の人たちがいらっしゃることを期待しています。それと同時に支援者として要約筆記の勉強をしてみたいという人が現れてくださることにも期待しています。この記事を見られ興味を感じてくださった人たちの参加も大歓迎です。どうぞお越しください。詳細な日程が決まりましたらこのニュース欄にてお知らせいたします。