「高梁要約筆記サークルの現状」

高梁要約筆記サークル 須山寿美子

 現在の当サークル登録会員は10名です。派遣活動に携わる会員は5~6名ほどです。全体投影での派遣は年間を通して5回程度。ご依頼を頂いても人員調整ができなかったり内容を見て当クラブでは対応できない場合は県要連に派遣依頼をあげていただき事なきを得ています。個人からの派遣ご依頼は月に2回程はあります。難聴者個人の方々に利用していただきたいと、今年度は俳句の会の参加の当事者に声掛けいたしました。高梁市意思疎通支援事業の福祉サービス利用で費用は必要ないこと、要約筆記者のこと等を丁寧に説明したところ早速使ってくださり大変喜ばれています。定期的に開催されている俳句例会には必ず要約筆記者とともに参加されるようになりました。役に立っていることを実感しながら毎回高度な内容のノートテイクに対峙しています。

 また、弱小サークルではありますが助成金なども頂き、多くの機器、用具の購入も実現できています。それら機器を使用の際の扱いについての習得にも全員で学習しています。機器については会場主催者で準備できるものはお願いしなるべく身軽に現地に行けるよう工夫しています。

 今、一番の課題は登録会員を増やすこと。そして、活動に携われる人の養成です。会員を増やすためにはまず要約筆記のことを多くの人に知っていただこうと、手作り啓発チラシを作成しています。チラシを置いていただくだけでは効果はありません。当サークル会員が団体の会議、公的機関に出向き説明した上でチラシの配布をお願いしています。老人会、障害者の会、民生委員会、趣味の会、郵便局、病院、などが対象です。

 勉強会についても少人数ではありますが月2回定期的に開催しています。毎年、勉強会にはスキルアップ講座として外部講師をお招きし研鑽を積んでいます。新しい情報を入手したり、基礎からの学び直しをすることで専門的な技術、知識を修得する大変良い機会となっています。今後もこのような形で勉強会に取り組んでいこうと思っています。

 現状を維持していくこと、未来に向けて取り組んでいくことなど課題はありますがここまで持続してきた活動を継続しながら内容を充実させていく努力は怠らないようにと思っています。次に続く人たちへの道も作っていきたいと願っています。少人数でも知恵を出し合い協力し合っている当クラブのような地域サークルもあることを知って頂き、参考にしていただけると嬉しいです。 平成25年10月に新光会第62回鷲羽山大会の時、総会終了後の翌日、観光地バス巡りで高梁市松山城にお越し頂きました。松山城でのささやかな温かいおもてなしが、今も小西会長さんからあちこちで紹介されていることをお聞きしています。少人数であればこそのまとまりがあります。このエピソードは私たちにとっても励みになっています。これからも引き続き「継続は力なり」をモットーに頑張ってまいります。